ゲノム薬理学と新薬の開発
『このおくすり、本当にわたしに効くんだろうか?』
『このくすりで副作用がでないか心配だ・・・』
このような疑問や心配をゲノム薬理学を実践することで減らすことができる。
おくすりが必要な患者さんに、適したくすりを適した量で投与し、かつ副作用が起こる確率を減らすことが可能になるのだ。
実際すでに抗がん剤の分野では、
あらかじめ治療を受ける患者さんにたいして、薬の効果は期待したとおりあるのか、副作用はでないのかをあらかじめ予測するために体外診断薬(コンパニオン診断薬)を用いて抗がん剤を評価している。
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パーソナルゲノム医療時代が到来したら、くすりを新しく開発するときの臨床試験で、薬の効果があるグループ、薬の効果がない(もしくは乏しい)グループ、強い副作用がでるグループとゲノム(遺伝情報)の関連性を調べるようになるだろう。
そして個人個人の状態やゲノムの違いも考慮にいれて、おくすりを選択、投与量を調節するようになるはずだ。
そうなることによっておくすりの有効率が上がり、副作用の発生頻度は下がり、現状よりもさらに安心しておくすりによる治療を受けられるようになる。
おくすりによる治療をうけるのに不安や抵抗がある人は、是非ゲノム薬理学の分野の進歩に注目して欲しい。