『パーソナルゲノム医療』時代のはじまり

個人個人の遺伝子を解析し、それぞれに適した医療をする時代がすぐそこに

【パーソナルゲノム医療への道 No3】 オバマ大統領、100万人の遺伝情報収集を目指す

1月30日、オバマ大統領はホワイトハウスで衝撃的な会見を行った。

 

2億1500万ドル(日本円で250億円相当)の資金を投じて、100万人以上の米国人のゲノム(遺伝情報)を集めると発表したのだ。

 

その目的はゲノムと病気の関連や、病気を引き起こす変異を標的にした新薬の開発などにあると説明している。

 

つまり、米国は本気でパーソナルゲノム医療を実現しようとしている。

 

 

米国が本気になるほど、この分野の技術の進歩は目覚ましく、すでにゲノム解析費用は1人あたり1000ドルに低下している。

次世代シークエンサーが実用化されれば、1人あたりのゲノム解析費用はさらに低下し、100ドル以下になるといわれている。

 

実は、医療の進歩のためなら自分のゲノムを提供してもよいと考える人たちが身近に、想像よりたくさんいる。

ゲノム解析費用が低下し、こうした人たちがボランティアとしてパーソナルゲノム医療の実現に協力できる環境が到来したとき、一気にパーソナルゲノム医療の基礎となるゲノムビックデータが構築できると確信している。

 

そして、ゲノムビックデータの解析がはじまり、本格的に臨床に応用されはじめるだろう。

 

ゲノムの解析をする人が、ボランティアから医療目的になるとき、

パーソナルゲノム医療が実現する。

 

 

米政府のこの発表は、

パーソナルゲノム医療を実現しようとしている人、パーソナルゲノム医療の実現を待っている人にとっては、素晴らしい出来事である。