家族性パーキンソン病 【ゲノムで知る病気のリスク第2回】
パーキンソン病は、手足の震え、筋肉のこわばり、姿勢の異常、動きづらさを特徴とした病気です。
高齢化社会とともに頻度の高い病気の1つとなり、60歳を超えると1%以上の人がこの病気になると考えられています。
パーキンソン病の5-10%程度は、遺伝性が関与していると考えられていて、家族性パーキンソン病と呼ばれています。
家族性パーキンソン病の中で、メンデルの遺伝形式をとる単一遺伝子が原因のものがあり、遺伝子解析の進歩により原因遺伝子が分かりはじめています。
また、複数の遺伝子が原因になっている場合でも、今後遺伝的因子が分かるようになり、それらの因子を標的にした治療が可能になることが期待されています。
パーキンソン病は、症状をコントロールする治療により、一般的に寿命が短くなるということはありませんが、病気そのものを治す治療法はまだみつかっていないのが現状です。
しかし、パーキンソン病の根本的な治療法の発見に確実に近づいていると感じています。
順天堂大学などでは遺伝学的側面からパーキンソン病の研究をしているようです。。
そして、遺伝子解析に協力した患者さんには、パーソナルゲノム医療(薬の効きやすさや副作用の出やすさなどを調べ、一人一人の体質に合わせて検査、治療を行っていくこと)を提供できることを目指しているとのことです。
パーキンソン病と診断された方、もしくは血縁者にパーキンソン病と診断された人がいる方は、遺伝子検査について、かかりつけ医(神経内科専門医)に相談してみてはいかがでしょうか。
《パーキンソン病の遺伝子検査をしている病院》