肝炎・肝障害、それは肝臓の老化現象
健康診断で肝機能障害(肝障害)と指摘されたことはありませんか?
健康診断の血液検査には必ずといってもいいほど、
肝臓の酵素(肝酵素)(AST、ALT、γ-GTP)の項目が含まれている。
この肝酵素の数値が上昇しているということは、
なんらかの原因で肝臓の細胞がダメージを受け、死んでいる状態ということである。
その状態のことを医学的に肝機能障害(肝障害)と呼んでいる。
さらに肝臓のダメージがひどくなり、肝臓の炎症が起こると、肝炎と呼んでいる。
肝臓は予備能力が高く、正常肝臓を80%程度切除しても肝機能は正常に働く。
しかし、いくら予備能力が高いといっても、肝炎・肝障害の状態が長期間(10年〜30年)続くと肝臓が老化してしまう。
そして肝臓が老化してしまい、硬く(繊維化)なってしまった状態が肝硬変と呼ばれる。
肝硬変になってしまうと、
約70%前後の方が肝臓がんでお亡くなりになるといわれている。
肝炎・肝障害の恐ろしいところは、
自覚症状のないまま肝臓の老化が進行して、肝硬変になってしまうことである。
肝臓は、『沈黙の臓器』とも呼ばれているのだ。
だからこそ、健診診断で肝酵素を調べることが重要になってくる。
肝硬変の原因
肝臓が老化する、肝硬変になる原因のほとんど(90%程度)は肝炎ウイルスが占めている。
現在は輸血でC型肝炎ウイルスに感染することはありませんが、過去に輸血を受けた方がC型肝炎に感染している可能性がある。過去に輸血を受けた方は一度肝炎ウイルスに感染していないか確認して欲しい。
平成4年(1992年)以前に輸血(や臓器移植手術)を受けたことがある方については、 当時はHCVに汚染された血液か否かを高感度で検査する方法がなかったことから、C型肝炎に感染している可能性が一般の方より高いと考えられます。
出典:公益財団法人 ウイルス肝炎研究財団
肝炎ウイルス以外で肝臓が老化するのは、アルコールと肥満である。
あなたはアルコールを飲み過ぎてはいませんか。また糖質、炭水化物を取り過ぎていませんか。
健康診断で肝酵素が上昇している場合、一度かかりつけ医か消化器内科専門医に相談してみましょう。