生活習慣病が血管を老化(動脈硬化)させる!
健康診断は基本的に生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常、喫煙)をスクリーニングしている。生活習慣病の悲惨な合併症になる前に予防、早期発見、早期治療しようというのだ。
しかし血圧が200mmHg以上であったり、血糖値やコレステロール値が高くても、すぐには自覚症状がでることはない。もちろんたばこを吸っていてもただちに健康被害があるわけではない。
『血圧は高いかもしれないがおれは元気だ!!』
『血糖値が高い?関係ないね、いたって健康さ』
『たばこ?やめられないねー』
こんなことを言う人は稀かもしれないが、自覚症状がないだけに生活習慣病をほったらかしにしている人もいるだろう。
では生活習慣病を放置するとどうなるのだろうか?
その答えは血管に注目すると分かりやすい。
生活習慣病がないと(加齢によって少し血管が固くなるかもしれないが)血管はきれいなままである。
20歳〜30歳の若い人が心筋梗塞や脳梗塞にならないように、年をとっても血管がきれいならば心筋梗塞や脳梗塞にはならない。
【生活習慣病がない場合】
逆に生活習慣病があると、どんどん血管が老化(動脈硬化)してしまう。
そして血管が老化し、末期の状態になると心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす。この状態になってしまうと治療できる選択肢も限られてくる。
【生活習慣病がある場合】
脳梗塞になり若くして寝たきりになってしまった方などから、
『あのとき、医者の言うことを聞いておけばよかった(涙)』
というようなことを聞くのは残念であり、とても悲しくなる。
是非そうなる前にかかりつけ医に相談して、生活習慣病を予防&治療して欲しい。
(お願い致します)
《血管を守るための目安》
①血圧 135/85mmHg以下(早朝)
②空腹時血糖 110mg/dl以下
食後2時間血糖 120mg/dl以下
③空腹時LDLコレステロール 140mg/dl以下
空腹時HDLコレステロール 40mg/dl以上
空腹時中性脂肪 150mg/dl以下
④禁煙
⇒健康診断で上記満たさない場合はかかりつけ医に相談してください。
《動脈硬化の指標》
①頸動脈エコーによる内膜中膜複合体厚(IMT)=首の動脈の血管壁の厚み
IMTが1.0mm以上で動脈硬化あり
ABIが0.9以下で動脈硬化あり。
⇒動脈硬化があればかかりつけ医に相談してください。