頭部外傷でアルツハイマー病になりやすい!?
頭を強く打つとアルツハイマー病になりやすくなる?
アメリカンフットボールの選手は激しくぶつかり合うので、頭部外傷(外傷性脳損傷)の発生率が他のスポーツと比べても圧倒的に高い。
そのアメフト選手、513人(平均年齢61歳)の引退後を米ロヨラ大学が調べたところ、軽度認知機能障害(MCI)と診断されている割合が35%と高かった。
米メイヨークリニックの研究によると、外傷性脳損傷によって脳のアミロイドβが増加したとのこと。損傷した神経を修復する過程の副産物としてアミロイドβが増加するのではないかという。(参照:アミロイドβの有無でアルツハイマー病を予測できるか?)
外傷性脳損傷とアルツハイマー病のオッズ比を調べたレビュー(ちょっと古いけど)からも、外傷性脳損傷がアルツハイマー病の発症率に相関していることが読み取れる。
頭を強く打つことでアルツハイマー病になりやすくなる(危険因子)。
アルツハイマー病の家族歴や遺伝的リスクがある人は、頭部外傷と密接に関係するスポーツ(アメリカンフットボールやボクシングなど)は避けた方がよいのかもしれない。